
製造業のホームページ担当になって「ブログを書いたほうがいいですよ」と言われたものの以下のような悩みを抱える担当者も多いです。
- 何を書けばいいの?
- どうやってネタを出せばいい?
- どうせ書くならSEOを意識したいけどよく分からない
実は、製造業とブログの相性はとても良いです。とはいえ、やみくもに記事を量産してもなかなか成果につながりません。本記事では、製造業でSEOを意識したブログを書く時に意識するべきポイントを詳しく解説していきます。これからブログ運用を始めたい製造業の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
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そもそもブログって書く必要あるの?

結論からいうと、どの業種でもブログを書く必要があります。ホームページの制作段階で「ブログは書かないからページを作らなくていいよ」という方もいらっしゃいます。しかし、検索が当たり前になった世の中でブログを書かないというのは、会社名の検索だけで集客をするのとほぼ変わりがない状態を意味します。
というのも、ホームページを作る際は、主要なキーワードの対策を行いますが、固定のページだけでは検索順位の向上にも限界があります。また、固定ページだけでは各製品の細かいキーワードを対策しきれません。その細かい需要に1つずつ対応して、製造業のテーマ全体で検索順位を強化していくのがブログです。
💡 ポイント
検索結果に表示されるのは、トップページだけではありません。ユーザーの検索意図を想像して、正しくキーワード選定、作成を行えば、ブログ記事でも検索結果上位に表示されることがあります。
製造業でブログを書くメリット

正しくブログを運用すると、サイトに様々なメリットが働きます。ここでは、ブログを書くことでどのようなメリットがあるのかを紹介します。
新規の顧客に見つけてもらえる
ブログで技術的な情報や事例を発信すると、そのキーワードで検索上位を取ることができます。例えば、ネジの製造を行っている会社であれば、トップページは「ネジ 製造会社 岐阜」などのキーワードで対策を行ったりします。
しかし、ネジにも「ボルト」「ナット」「リベット」「小ネジ」「木ネジ」など様々な種類があります。このような細かいキーワードである「ボルト 製造 岐阜」「小ネジ 製造」などをブログで対策しておけば、多様なキーワードで検索結果に表示させることができ、結果的にネジ関係のキーワードで上位表示させやすくなるメリットがあります。
SEOの長期的な資産になる
ブログは、Web広告のように一度出したら終わりではなく、削除するまで残り続ける資産となります。技術解説やよくある質問、事例紹介などは、数ヶ月~数年経っても価値が変わりにくい内容が多いため、検索結果からのアクセスが長く続きやすいです。
毎月1本記事を書いたとして、3年で36本の技術的な記事、36種類のキーワードから少しずつアクセスが集まり、全体として大きな流入に繋がっていきます。すなわち、ブログは自社サイトへの新しい入口の役割を果たします。
関連記事|製造業のSEO対策って何をするの?今からできる対策7選
担当者の生の声がサイトの評価を上げる
ブログは、担当者の感想や体験、プロとしての意見や考え方、ノウハウなど製造業の担当者しか知り得ない情報を書くことができる良い機会です。こういった独自の情報は、Googleから高い評価を得ることが多く、検索順位にもプラスに働きます。
更に、AIで書いた記事よりも担当者の手で書かれた記事の方が専門性も高く、差別化が図りやすいため、競合他社と内容が被って順位が下がるという事態が減ります。
ブログを書く前に決めるべきこと

誰に向けたブログかをはっきりさせる
ブログを書く前に最初に決めたいのは「この記事を読んでほしい相手」です。
- 既存、見込みの取引先の技術者や設計担当者
- 新規の取引を増やしたい購買担当者、調達担当者
- 自社に興味を持ってほしい求職者やインターン希望者
など、ターゲットはできるだけ具体的にイメージしましょう。設計担当者向けなら「図面の描き方」や「公差の考え方」、調達担当者向けなら「依頼前に準備しておく情報」や「見積もりがスムーズになるポイント」というように、伝える内容や言葉の選び方が変わります。
💡 ポイント
記事を書く前に「この記事は誰に向けて書くのか」をメモして、途中で見返しながら作るとターゲットがブレずに書くことができます。
ブログの目的を決める
ブログのターゲットが決まったら、次は「このブログで何を達成したいか」を決めます。代表的な目的は以下のようなものがあります。
- 新規の相談や見積り、お問い合わせ件数を増やしたい
- 自社の技術力や対応力を分かりやすく見せたい
- 既存の顧客との関係性を深めたい
- 記事内で事例を掲載して事例ページをたくさん見てほしい
目的がはっきりすると、記事の最後には、どんなコンテンツがあったほうがいいか、どんな切り口で書けばいいかが決めやすくなります。とりあえず更新するブログではなく、「〇〇のためのブログ」といい切れる状態のブログを常に更新できるようにしましょう。
テーマの軸をある程度決めておく
毎回ゼロからネタを考えると、すぐにネタ切れになってしまい、短い期間でブログ更新が終わってしまいます。それを防ぐためにも、最初に「このブログは主にこのテーマで書いていく」という軸をいくつか決めておくと楽になります。
- 技術や加工ノウハウに関する記事
- 製品や事例の紹介記事
- 地域貢献活動の記事
- 採用、社内関連の紹介記事
軸を決めておくことで「今月は技術関連の記事」「次は事例集」「次は社内の取り組み」といった計画が立てやすくなり、定期的な更新がしやすくなります。
執筆体制と更新ペースを決めておく
最後に「誰が、どのくらいのペースで書くのか」を先に決めておきます。
- 文章を書くのは誰か(営業・技術・広報・管理職)
- 原稿のチェックは誰が行うか
- 月に何本更新するのか
最初に週1本など高い目標を立てると、忙しくなった瞬間に止まりやすくなります。月1本でも続ける、ネタ出しはまとめて行うなど、無理のないルールを決めておくと、長期的に運用しやすくなります。
💡 ポイント
知識のある管理職がパソコンの操作が苦手で若手社員に任せる場合、文章作成ごと任せるのではなく、載せたい専門的な情報やノウハウの文章作成は管理職が担当し、入力、画像の挿入、投稿、管理などは若手社員に任せるなど、分担をしておくと専門的で質の高い記事を作ることができます。
製造業のブログで書くと良いテーマ

「何を書けば良いのか分からない」という悩みは、テーマのイメージが湧いていないだけのことが多いです。製造業のブログは、難しく考えなくても「普段お客様に話していること」や「現場で当たり前にやっている工夫」を少し丁寧に文章にするだけで、十分価値のあるコンテンツになります。
ここでは、取り組みやすくてSEOとも相性の良いテーマ例を5つご紹介します。
よくある質問をそのまま記事にする
一番取り組みやすいのが、日頃お客様からよく聞かれる質問をそのまま記事にしてしまう方法です。「調達者に多い質問」「BtoCのお客様に多い質問」など、クライアントごとに質問を集めて紹介するだけでも、質問の系統が変わったり、対象のクライアントが記事を見たり、それぞれ特徴があって価値のある記事になります。
トラブル事例や「失敗しないためのポイントを解説する」
トラブル事例や失敗例を踏まえた「こうすれば防げる」という内容はおすすめです。というのも、トラブルや失敗の対処法は、会社によっても手順や考え方に違いがあったりするため、独自の内容を作りやすいのがポイントです。
単にトラブルを列挙するのではなく、「なぜそうなりやすいのか」「事前にどのような情報があると防げるのか」といった視点を加えることで「問題を一緒に解決してくれるパートナー」という印象を持ってもらうことができ、安定したアクセスを集めることができます。
製品・加工事例を細かく紹介する
製品や加工の事例紹介も、製造業のブログと相性がいいです。ただし、製品のスペックの羅列ではユーザーに伝わりにくくなるので以下のようにストーリー仕立てで紹介すると読み手に配慮された質の高いコンテンツになります。
- どのような依頼が来たか
- どのような課題を持っていたか
- 依頼と課題を踏まえてどのように対応して解決したか
- 担当したスタッフのコメント
事例の紹介で登場した技術や設備を紹介しているページにリンクを貼ると、サイト全体の回遊率も高まって、質の高いサイトを実現できます。
製造プロセスや技術の裏側を見せる
加工プロセスや現場の工夫を紹介する記事も、製造業ならではの魅力が伝わるテーマです。図面から製品ができあがるまでの流れを写真付きで紹介したり、品質を守るための検査プロセスを解説したりすると、「この会社はここまできちんと管理している」という安心感を持ってもらえます。
専門的な話になり過ぎないように、「なぜこの工程が必要なのか」「お客様にとってどのようなメリットがあるのか」を添えて書くと、技術に詳しくない担当者にも伝わりやすくなります。
設計・調達担当者に向けた「選び方のコツ」
設計や調達担当者は、「どの会社に頼めば良いか」「どの加工方法が適切か」といった判断に日々悩んでいます。そうした人に向けて、「加工先を選ぶときに確認したいポイント」や「見積り依頼の前に整理しておくと良い情報」などをまとめると、とても役に立つ記事になります。
例えば「板金か機械加工か迷ったときの判断基準」や「試作段階で気をつけておきたい点」を整理してあげることで、「この会社は依頼する側の立場を理解している」と感じてもらえます。その結果、見積りや相談のハードルも下がります。
💡 ポイント
記事に入る前や、一通り紹介した後に自社も対応可能であるという強みを伝えるセクションを入れておくと、ユーザーが自社に興味を持ってくれるかもしれません。
記事を書く時にSEOで意識するべきこと

タイトルと見出しに目標のキーワードを入れる
目標のキーワードを決めたら、そのキーワードをタイトルの先頭よりに入れるようにしましょう。ユーザーは、自分が検索したキーワードがタイトルに入っている記事をクリックしやすいため、ユーザーの検索意図は何なのかを理解したうえで、タイトルを決めましょう。
また、タイトルに沿った見出し構造になっているかも重要です。タイトルは本でいう「表紙」、見出しは「目次」と例えた場合、「この目次では構造がおかしい」と感じたらテーマがズレている可能性があります。ユーザーはタイトルを見てサイトにアクセスします。そのため、見出し構造はタイトルに沿った構造になっていないと、ユーザーは興味をなくして離脱してしまうので注意が必要です。
1ページ1テーマを心がける
SEOを知らない方ほど「せっかくだから、これも伝えたい」と情報を盛り込みたくなります。しかし、1本の記事で複数のテーマを取り扱ってしまうと、この記事は何の記事なのかが分かりにくくなります。
「この記事では、○○の悩みを解決する」「この記事では、△△の事例だけを詳しく紹介する」というように、1記事につきテーマを一つに絞る意識を持ってください。テーマを絞ったほうが、タイトルも書きやすくなり、見出しの構成もシンプルにできますし、結果として検索エンジンにも評価されやすくなります。
自然な形でキーワードを散りばめる
本文の中では、同じキーワードを何度も不自然に繰り返す必要はありません。むしろ、無理に入れすぎると読みにくくなり、逆効果になります。大切なのは、そのテーマについてきちんと説明しようとすれば自然に出てくる「関連する言葉」を散りばめることです。
検索エンジンは、キーワードが登場する数ではなく「周辺の文脈」を見ています。専門的な内容を、読み手に分かる言葉で丁寧に説明しようとする姿勢が、結果的にSEOにも良い影響を与えます。
内部リンクで関連ページ同士をつなぐ
SEOを意識するときに意外と見落とされがちなのが、内部リンクです。ブログ記事の中から、関連するサービスページや設備紹介ページ、ほかのブログ記事へとリンクを張っておくことで、読者が知りたい情報にたどり着きやすくなりますし、サイト全体の評価も高まりやすくなります。
記事の最後に「関連する記事」や「あわせて読みたいページ」を数件紹介しておくと、読者がサイト内を回遊しやすくなり、結果として問い合わせにもつながりやすくなります。
画像は最適なものを選ぶ
文章ばかりでつまらなくなるといった際に間に合わせの画像を掲載するのはあまり好ましくありません。関連性の高い画像であればプラスに働きますが、関係ない画像の場合、ユーザーの理解を妨げてしまいます。
また、画像には極力Alt属性を設定しましょう。AltはGoogleに、この画像が何の画像なのかを説明する文章です。ここには、無理やりキーワードを詰め込むのではなく、必要最低限の文字数で画像の説明文を書くと効果的です。
ブログを書く際の注意点

日記は書かない
「ブログ」と聞くと、日常の体験や感想を想像するかもしれませんが、本業と関係のないテーマの記事が増えると、サイト全体のテーマがズレます。結果、上位表示を目指している製造業関連のテーマの順位が下がり、ブログがサイトに悪影響を及ぼします。
本業と関係のない日常の投稿は、公式SNSやYouTubeなどの外部の媒体を活用して投稿することで、そこからの流入が見込めるのでオススメです。
社内用語を使いすぎない
社内では当たり前の用語も、他者から見ると馴染みのない言葉の可能性があります。そのため、一般的ではない用語は簡単な言葉に直すか、用語の説明を簡単に入れることで、ユーザーが読みやすくなります。
文章の読みやすさはユーザーの滞在時間向上につながり、結果的にページの評価向上につながるので、記事ごとに文章構造を確認しておきましょう。
同じ内容の記事を書かない
1つのキーワードを強化したいからといって、同じキーワードを対策する記事を複数書くのは逆効果です。Googleは、同じ内容のページを「重複ページ」として判断し、ペナルティを与えることがあります。
良かれと思って書いた記事が評価を下げる行為になる代表的な例なため、記事を書く際は、以前に同じテーマで記事を書いていないか確認してから書くようにしましょう。
文章が少なすぎる
時間がないからと、一言や一文だけでブログを更新すると、Googleから「低品質なページ」だと判断され、評価が下がります。低品質判定を受けないためには、最低でも1,500文字以上は文章を書く必要があります。
また、他のサイトの文章をそのままコピーした記事や、コピーした文章を少し変えただけの記事も同じように低品質判定を受ける可能性があります。最近では、AIを使って文章を作成することもできますが、生成したものをそのまま使用するのも、場合によっては低品質判定を受けます。
まとめ
製造業のブログは、特別なことを書かなければいけない場所ではありません。日々の業務の中でお客様から何度も聞かれている質問や、現場で当たり前に行っている工夫、実際に対応してきた事例を、少し丁寧に文章にするだけで、見込み顧客や求職者にとって価値の高い情報になります。
ただし、思いつきで書き始めると続きませんし、検索にも引っかかりにくくなります。今回紹介した意識するポイントを踏まえながらブログ記事を書いてみましょう。
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