
ホームページの制作やリニューアルを検討する時、お客様が一番悩むのが「結局いくらかかるのか」という費用の部分です。
いくつか制作会社を調べると、「月額数千円で作れる」という情報もあれば、100万以上かかるという話もあり、何が正解なのか分かりづらいと感じる方が多いと思います。
本記事では、ホームページ制作をするうえで、提示された費用が「高いのか、安いのか」判断がつけられるように、価格帯別にメリットとデメリットを解説します。どの価格帯が自社に合っているかを判断するための参考にしてみてください。
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目次
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ホームページ制作費用の基本的な内訳

| 初期費用 | ホームページを作るために必要な費用 |
| ランニングコスト | ホームページを継続的に見れるようにするための費用 |
ホームページ制作にかかる費用は、大きく分けて「初期費用」と「ランニングコスト」の2種類存在します。見積もりを依頼すると「ホームページ制作 一式」とまとめられてしまう部分を、今回は項目ごとに分けて解説します。
初期費用の内訳
| 企画・ディレクション | ヒアリング・要件整理・サイト構成・ページ構成案の作成 |
| ワイヤー・デザイン制作 | 情報の見せ方・トップページデザイン・下層ページ共通デザイン・スマホデザイン |
| コーディング | デザインをWebページとして実装(HTML CSS JavaScript PHP等) |
| CMS構築 | お知らせ・ブログ更新機能・制作実績の更新機能など |
| 原稿作成・ライティング | ページ原稿の執筆・既存資料のリライト・SEOを意識した文章整備 |
| 写真・動画撮影・画像制作 | 会社・スタッフ・商品写真の撮影・バナー画像や図解の作成 |
| 機能開発・フォーム | お問い合わせフォーム・資料請求・予約機能・会員機能・メール設定など |
企画・ディレクション
「そもそもどんなホームページにするのか」を整理するための工程です。現状の課題や目的、ターゲット、必要なコンテンツをヒアリングし、サイトの構造やページ構成を決めていきます。ここが弱いと、見た目は整っていても「誰に何を伝えたいサイトなのか分からない」という状態になりやすいため、費用をかける価値の高い部分です。
ワイヤー・デザイン制作
デザイン制作では、トップページや下層ページのレイアウト、色使い、フォントなどを決めていきます。ただ見た目を整えるだけでなく、「情報が読み取りやすいか」「問い合わせや資料請求の導線が分かりやすいか」といった使いやすさも含めて設計します。オリジナル性をどこまで追求するか、スマホ表示をどの程度作り込むかによっても、必要な工数や費用が変わります。
特にこの部分が、お客様とのやり取りで費用が左右される部分で、ホームページのデザインは、こだわるほど費用がかかります。というのも修正を繰り返せばその分やり取りや、すり合わせの時間が増えるため、工数がどんどん増えていきます。思い描くホームページとのギャップを極力減らすためにも、事前に目標とするイメージや参考サイトをいくつか制作会社に提示しておくと、解釈のズレを減らすことができ、修正回数も合わせて減らすことができます。
コーディング
コーディングは、決まったデザインを実際のWebページとして動く形にする作業です。HTML・CSS・JavaScript・PHPなどを用いて、ブラウザで正しく表示されるように組み立てます。ページ数が多いサイトや、アニメーション・動きのある表現を取り入れたサイトほど、コーディングにかかる時間と費用は増えます。
CMS構築
CMS構築は、お知らせやブログ、固定ページなどを、お客様側で更新しやすくするための仕組みづくりです。WordPressなどのCMSを使い、専用の更新画面やテンプレートを用意することで、公開後も自社で情報を追加・修正しやすくなります。その分、初期費用は上がりやすいですが、長期的な運用コストを抑えられる場合も多いです。
原稿作成・ライティング
原稿作成・ライティングでは、会社案内やサービス説明、強み、事例紹介などの文章を整えます。既存のパンフレットや資料をベースに制作会社がリライトするケースもあれば、ヒアリングをもとに完全に書き起こしたり、制作会社が0からたたき台を作成するケースもあります。原稿を制作会社に任せるか自社で用意するかでも費用は変わってきます。誰が読んでも分かりやすい文章にすることはもちろん、検索されやすいキーワードや構成を意識することで、SEOの土台づくりにもつながります。
写真・動画撮影・画像制作
写真撮影や画像制作は、ホームページ全体の印象を大きく左右する一方で、費用感に幅が出やすい項目です。プロのカメラマンに依頼して、会社外観・内観・スタッフ・商品・施工事例などを1日かけて撮影する場合と、既存の写真やご自身のスマホで撮影したものをそのまま流用する場合とでは、初期費用に差が出ます。
機能開発・フォーム
お問い合わせフォームや資料請求フォーム、予約機能、会員機能など、サイトに必要な機能部分を作り込みます。項目数が多いフォームや、確認画面・サンクスページを含むもの、外部システムと連携するものは、どうしても工数が大きくなります。一方で、問い合わせのしやすさや業務効率に直結する部分でもあるため、必要な機能は最初に決めておくことが大切です。
ランニングコストの内訳
| サーバー代 | ホームページを見れるようにするためのサーバー利用料 |
| ドメイン費用 | 〇〇.comなどのドメイン維持費用 |
| 保守・更新サポート | セキュリティ対策・CMSやプラグインのバージョンアップ・不具合の対応 |
| コンテンツ調整費用 | 機能の追加やページ追加・調整など |
サーバー代
サーバー代は、ホームページをインターネット上に表示するために必要な「ホームページの置き場所」家でいう土地代です。そのため、これがないとホームページを見ることができません。一般的には月額・年間で費用が発生し、サイトの規模やアクセス数、セキュリティレベルによって必要なスペックが変わります。ここが極端に安い場合は、表示速度や安定性、セキュリティ面が不十分な可能性があるため、注意が必要です。
ドメイン費用
ドメイン費用は、「◯◯.com」「◯◯.jp」など、ホームページの住所に相当するドメイン名を維持するための費用です。こちらも年額で発生し、「.com」「.jp」などドメインの種類によって料金が変わります。一度取得したドメインは、会社やブランドの「顔」として育っていく部分でもあるため、できるだけ長く使える名前を選ぶのがおすすめです。
保守・更新サポート
保守・更新サポートは、サイト公開後の安全性と安定運用を支えるサービスです。WordPress本体やプラグインの更新、セキュリティ対策、不具合が発生した際の復旧対応などを含みます。
コンテンツ更新費用
コンテンツ更新費用は、新しいページの追加や既存ページの修正、情報更新などにかかる費用です。更新をすべて自社で行えば費用は抑えられますが、その分社内の工数が必要になりますし、操作を誤った場合、復旧させるために費用が発生する場合があります。どこまでを自社で対応し、どこからを制作会社に任せるかを決めておくことで、トータルコストを見通しやすくなります。
【価格帯別】ホームページ制作費用のメリット・デメリット

同じ「ホームページ制作」でも数万円~100万円以上のものまで幅広くあります。ここでは、大まかな価格帯ごとに「どんなサイトになりやすいか」「どんなメリットやデメリットがあるか」を整理して紹介します。
紹介する価格帯
| ~10万円前後 | 一般的に格安と言われる、とりあえずあればいいという価格帯 |
| 10~30万円台 | 個人事業主、小規模店舗で見られる、フルオーダーほどの予算はかけられない、という価格帯 |
| 30~80万円台 | 中小企業のコーポレートサイトやサービス紹介サイトで他社と差別化し、ちょっとこだわったサイトを作る価格帯 |
| 80~150万円 | コンテンツの作り込みやブランディング、集客を意識するサイト制作を行うための価格帯 |
| 150万円~ | 大規模サイト、システム連携、SEOやブランディング、コンテンツの強化などフルスペックで作る価格帯 |
格安のホームページ制作|10万円前後

ホームページ制作において、最も安いのはこの価格帯です。「起業したばかりで予算がほとんどない」という個人事業主や小規模事業者が選びやすいゾーンです。各種クラウド型のホームページサービスなど、テンプレートを使って自分で作成するタイプが中心となります。
基本的には、デザインや構成、文章作成までを自社で対応する前提となることが多く「時間はかけられるが、お金はかけたくない」「とにかくホームページがあればいい」という場合に向いています。ただし、テンプレートである分できることに限りが合ったり、今後育てていくためには、リニューアルが必要になる場合があるため、慎重に考える必要があります。
また、管理体制についても「作って終わり」「セキュリティ周りが手薄」など、自分で管理が必要な部分が多いため、事前にセキュリティ面は確認しておく必要があります。
メリット
- 初期費用が大きく抑えられる
- 更新や修正を自分で行う前提のサービスが多く、運用コストも低い場合が多い
デメリット
- デザインやレイアウトはテンプレ化し、他社と似たサイトになりがち
- 企画や文章は自分たちで考える必要があり情報の優先度で躓きやすい
- SEOや導線設計まで手が回らず、検索してもなかなか表示されない可能性がある
小規模なホームページ制作|10~30万円

「フルオーダーほどの予算はかけられないが、会社名で検索された時に恥ずかしくないホームページがいい」という小規模事業者や店舗が選びやすい価格帯です。既存のテンプレートやテーマをベースにしつつ、配色や写真、レイアウトをプロが整えてくれるパターンが多く、ページ数は、5ページ前後になるのが一般的です。
ある程度「ホームページらしい体裁」は整えて、本格的な戦略やコンテンツ設計までは求めていない、という企業に向いています。ただし、テンプレートベースで行うことが多いので、できることに限りが合ったり、少し凝ったことをしようとすると、追加で費用が発生する場合があるため、事前に自社がどこまでやりたいかを制作会社に伝えておく必要があります。
メリット
- 自作のサイトよりデザインや構成が整って見やすいサイトになる
- やり取りがスムーズにいけば、スピーディーに公開できる
デメリット
- 本格的な集客や企画には向かない
- コンテンツ量が少なく「会社情報」をメインに見せるサイトになりがち
- 文章や写真など、自社で用意する必要があるものが多い
中小規模のホームページ制作|30~80万円

中小企業のコーポレートサイトや、サービスサイトでよく選ばれる価格帯です。「ホームページがあるだけでは物足りないので、会社の強みや雰囲気が伝わるサイトにしたい」「独自のコンテンツが欲しい」というニーズに応えやすく、制作会社も動きやすい価格帯になります。
ヒアリングを通じてサイト構成をしっかり組み立てる制作会社も多くなり、ページ数も「TOPページ」+「5~10ページ」程度であればカバーしやすく「採用も意識したい」「ブログやお知らせも更新したい」といった要望も、この価格帯なら現実的に検討できます。
メリット
- ヒアリングを基にサイト構成や設計を行うため伝えたいことが伝わる
- デザインも会社の雰囲気やブランドに合わせて調整できる
- お知らせやブログ機能など、運用に必要な機能を一通り揃えやすい
デメリット
- こだわりが強く、ページ数が大きく増えると、費用が増える可能性あり
- 原稿や写真撮影をどこまで任せるかで費用に差が出る
戦略的なホームページ制作|80~150万円

この価格帯になると「ホームページを営業マンや採用PRの代わりとして活用したい」と考える企業が対象になってきます。単にページを作るだけではなく、ターゲットや訴求ポイント、サイトの役割を整理する戦略を立てる段階から制作会社が関わることが多くなり、トップページだけでなく、下層ページのコンテンツやユーザーの導線設計まで含めてプランニングされるイメージです。
サービス紹介や事例、採用情報など、「今後の運用の軸になるコンテンツ」を最初からある程度作り込んでおきたい場合にも適した価格帯です。SEOを見据えたコンテンツ制作ができるため、運用を行う上でサイトが扱いやすくなります。
メリット
- 企画や戦略を提案し、成果につながりやすくなる制作ができる
- 原稿のたたき台やコンテンツの下書きなど制作会社が提案をしてくれるため、社内の負担を抑えられる
- 採用ページ、事例、ブログなど「育てられるサイト」の土台を整えられる
デメリット
- 「何をどこまでやるか」を明確にしないと、見積もりの比較が難しい
- 追加する機能が増えるため、完成までに時間がかかる
ブランディング・多機能・大型のホームページ制作|150万円~

企業の顔となるコーポレートサイトの刷新や、本格的なブランドサイト・採用サイト、多言語対応、大規模なサービスサイト、ECサイトなどが中心になります。デザインやコンテンツだけではなく、システム連携や会員機能、EC機能などホームページを「事業の一部」として位置付けるようなケースの場合、この価格帯になるケースが多いです。
また、写真・動画・インタビュー・特設コンテンツなど、複数の独自要素を展開する場合も、この価格帯になる場合があります。その分満足度も高く、集客や求人、ビジネスとして成功しやすい制作を行うことができます。
メリット
- デザイン、表現、コンテンツに徹底的にこだわることができる
- ホームページ単体ではなく「Web全体の仕組み」を構築できる
- 写真、動画、インタビュー記事など、総合的なブランディングツールとして機能させやすい
デメリット
- プロジェクトが長期化するため、公開時期の希望は予め伝えておく必要がある
- 何でもできるため、サイトの目的を見失わないように注意が必要
制作会社のタイプ別に見た費用の違い

フリーランス・個人事業主の場合
フリーランスや個人のWebデザイナーに依頼する場合は、同じクオリティでも制作会社より費用を抑えやすい傾向があります。会社としての固定費が少ないため、その分を制作費に反映してくれるケースが多いです。
一方で、ディレクションからデザイン、コーディング、場合によってはライティングまで、一人で対応することも多く、得意・不得意の差が出やすい点には注意が必要です。また、スケジュールや体調の影響を受けやすく、長期的な運用や保守サポートをどこまで見てもらえるかは事前に確認しておいたほうが安心です。
小~中規模の制作会社の場合
地域密着型や専門分野に強い小〜中規模の制作会社は、費用と対応範囲のバランスが取りやすい選択肢です。ディレクター・デザイナー・エンジニアがチームで関わるため、企画・デザイン・技術面まで一定の品質を担保しやすく、相談しながら進めたい企業に向いています。
費用面では、フリーランスよりは高くなるものの、「企画・制作・公開後の保守」まで一貫して任せられることが多く、結果的に社内工数を抑えやすい点がメリットです。「自社が何を重視しているか」によっては、会社との相性がいい場合があります。小規模の場合は、フリーランスと同様に、得意な分野と対応しきれない分野があるので、事前に確認しておくとベストです。
大手制作会社の場合
大手の制作会社は、安定化されたディレクションや専門スタッフが多く、プロジェクト管理体制もしっかりしているため、上場企業のコーポレートサイトなどで選ばれやすいです。
費用感は、ネームバリューもあり高くなることが多いですが、徹底されたサポートを受けることができます。予算が少ないと後回しにされたり、新人のスタッフが対応したりと、制作現場との距離が出てしまい、細かなニュアンスが伝わらない場合があるため、注意は必要です。
見積もりで確認しておきたいポイント

相見積もりを取る時、同じ値段でも「どこまでやってもらえるか」は制作会社によって変わってきます。後から「それは別料金です」とならないように、費用と内容はセットで確認しておきましょう。
ここでは、見積もりを受けた時チェックしておきたいポイントを整理します。
見積もりに「含まれるもの」「含まれないもの」
見積もりをもらって、詳細な内訳が書いていなかった場合、次の項目は必ず確認をしておきましょう。
- 原稿作成とライティング、たたき台の用意
- 写真や動画撮影・画像制作
- スマホ対応
- ブログや更新機能の有無
- お問い合わせフォームの数
見積書にかかれていない部分は、勝手に「含まれているだろう」と考えず、事前に質問をして確認しておくと、後々追加で費用を払うということにならずに済みます。
制作範囲と「修正回数」のルール
どこまでが制作範囲なのかと合わせて「修正のやり取りを何回までやってくれるのか」を確認しましょう。デザインや構成の打ち合わせは、どうしても出し戻しが発生しますが、以下の質問は事前にしておきましょう。
- 修正は何回まで費用内で対応してもらえるか
- 修正回数を超えた場合、費用はどう変動するか
- どこからが修正対応に含まれるか
制作会社によって、この部分は大きく異なる場合があるため、全ての会社が同じだと考えず、事前に確認しましょう。特に決裁者が多い会社の場合、修正回数が少ないと追加で費用が発生する可能性が高くなるので、注意が必要です。
公開後にかかる費用とサポート内容
見積もりでは、初期費用に目が行きがちですが、公開後にどのくらいのランニングコストがかかるのかも重要な確認ポイントです。
- サーバー・ドメイン費用が含まれているか
- 保守、管理はどんな対応をしてくれるのか
- 公開後の軽微な修正や文言変更などの対応は保守の範囲内か
- CMSやプラグインのアップデートはやってもらえるのか
初期費用が安くても、保守費用が高すぎたり、更新のたびに費用が発生したりすると、数年単位で見たときの総額が大きく変わります。3年くらい使う前提で、トータルいくらになりそうか、という視点を持っておくと判断しやすいです。
自社に合った予算の決め方
ホームページ制作を検討する時、最初に考えるべきなのは「ホームページで何を達成したいか」です。目的によって制作に必要な費用感が大きく変わってきます。目的と優先順位をはっきりさせてから、それを実現できる金額を考えることが大切です。
- とりあえず作って名刺代わりにしたい
- 採用に力を入れて、求職者を集めたい
- お問い合わせや来店予約など集客を増やしたい
- EC・購入など、ビジネスの一部として運用したい
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