
「プレスリリースなんて、大手企業が発表で使うものでしょ?」と製造業の経営者様や担当者様から、このようなお声をよく伺います。
確かに、毎日テレビやSNSを賑わせているのは、画期的な新製品や便利なコンシューマー向けサービスばかりかもしれません。
しかし、「ウチには発表するネタが無い」という思い込みは、機会損失を生んでいるかもしれません。
本記事では「ウチにはネタが無い」と思っている製造業の方向けに、社内に眠っている「プレスリリースの鉄板ネタ」の探し方と、記者の目に留まる書き方のコツを解説します。
目次
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製造業でプレスリリースが必要な理由
「わざわざお金を払ってまでやる必要があるの?」「ホームページのお知らせに書いておけば良いのでは?」
そう思われるかもしれませんが、自社のホームページのお知らせを見に来るのは、すでに貴社のことを知っている人だけです。
プレスリリースとは、貴社のことを全く知らないメディアや潜在顧客に向けて「社会的なニュース」として広く発信する手段です。
圧倒的な「信頼感」の獲得とメディア掲載

BtoBの取引において重要なのは「信頼」です。「この会社の技術力は確かなのか」「経営状態は安定しているのか」など、関係を持つ会社は慎重に選ぶ場合が多いです。
日刊工業新聞などの業界紙や、Yahoo!ニュースなどのポータルサイトは、常に製造業のニュースを探しています。
もし貴社のプレスリリースが記者の目に留まり、「第三者であるメディア」にニュースとして取り上げられれば、それは強烈な客観的証明になります。
自社で「ウチの技術はすごい」と言うよりも、新聞記事で「〇〇社が新技術を確立」と報じられる方が、はるかに高い信頼を獲得でき、商談の成約率を大きく引き上げます。
Web集客への強力な後押し

PR TIMESなどの配信サービスを利用すると、提携している数十のニュースサイトに貴社の記事がそのまま転載されます。
実はこれが、自社ホームページの「SEO(検索順位向上)」に絶大な効果をもたらします。
ニュースサイトはGoogleから非常に高い評価を受けているため、そこから貴社のホームページへリンクが張られることで、「こんなに多くの有力サイトから紹介されている会社なんだ」とGoogleが認識し、貴社サイト全体の検索順位が上がりやすくなるのです。
「〇〇加工 岐阜」など、主力のキーワードで上位表示させるための、強力な要素になります。
採用活動におけるアドバンテージ

昨今の採用活動において、求職者は、応募前や内定承諾前に必ず企業名をネットで検索します。
その際、会社のホームページだけでなく「新しい工場を立てたニュース」や「独自の働き方改革が新聞で紹介された記事」が出てきたらどうでしょうか?
「この会社には勢いがあるな」と安心し、入社の後押しになります。特に中小企業の場合は、知名度では大手企業に劣るため、「メディアに出ている」という事実が採用力の底上げにつながります。
製造業のプレスリリース「鉄板のネタ7選」
1. 新しい設備の導入・新工場の稼働
社内では、単なる設備投資ですが、依頼側から見ると「生産能力の向上」「最新技術への対応力」を示す強力な武器になります。
💡 タイトル例
「自動化システム導入で不良率を95%低減」
2. 独自技術の確立・特許の取得・新素材への対応
「今まで削れなかった難削材が加工できるようになった」「〇〇業界向けの新しい溶接手法を確立した」など、既存技術の応用や改善も立派なニュースです。
特許を取得していなくても、技術を求める企業の目を強く引き付けるニュース性の高い内容になります。
💡 タイトル例
「〇〇の技術応用で、従来比3倍の耐久性を実現」
3. 展示会への出展情報
ただ「〇〇展に出展します」というだけでは弱いです。「業界初となる〇〇の技術デモを初公開」「〇〇に関する無料相談会をブースで実施」など、そこにいかなければ得られない情報や数値をニュースの目玉にします。
💡 タイトル例
「【業界初】〇〇技術デモを初公開」
「〇〇展に出展|3,000名の関係者様に御覧いただきました」
4. 周年記念・累計生産〇〇万個突破
「創業〇〇周年」「部品の出荷数」など、企業の歴史や実績の区切りはプレスリリースの定番です。単なる報告ではなく「50年で培った技術」や「新たに行う取り組み」などを加えることで、より読み応えのある記事になります。
💡 タイトル例
「【祝】創業50周年キャンペーン開催」
「〇〇部品の累計出荷数1,000万個突破」
5. 業務提携・産学連携
他社との協業や、公的機関との共同研究がスタートした、あるいは成果が出たというニュースは、社会的信用度が非常に高いので、メディアに取り上げられやすいテーマです。
💡 タイトル例
「〇〇大学と共同研究を開始。次世代〇〇素材の実用化に向けた産学連携プロジェクト」
6. SDGs・環境保全・地域貢献への取り組み
メディアは今、環境問題や社会課題に敏感です。CO2の削減や再利用、職場体験の受け入れなど、本業以外の社会貢献活動を示すことは重要なニュースになります。
💡 タイトル例
「太陽光パネル設置でCO2排出を95%削減」
「地元中学校の職場体験受け入れを10年継続」
7. 働き方改革・ユニークな社内制度の導入
採用を強化したい場合は、このネタが最適です。「製造現場のDX化で稼働を◯%短縮」「週休3日制トライアル導入」など、働きやすい会社であることがアピールできるユニークな制度があれば、求職者へのPRになります。
💡 タイトル例
「製造現場の完全ペーパーレス化で月間残業時間を40%削減」
読まれるプレスリリースを書く3つコツ
同じテーマでも、書き方が違うだけで記者の目に留まるかが変わります。
記者は「会社の宣伝」をしたいわけではなく「読者にとって有益で今読むべきニュース」を求めています。ここでは、プレスリリースの書き方のコツを3つご紹介します。
1. 「社会性」を掛け合わせる
記者に採用してもらうためには、「社会性」が最も重要です。単なる自社の出来事を社会全体にも関係があることへつなげます。例えば、新しい加工機を導入したとします。
◯ 良い例
「深刻化する製造業の人手不足を解消。最新の自動化加工機を導入し、熟練工の技術に依存しない安定供給体制を構築」
(記者:ふーん、ウチの読者には関係ないな)
✕ 悪い例
「最新の5軸加工機〇〇を導入しました。高精度な加工が可能です」
(記者:なるほど、今話題の人手不足対策の事例として紹介できるぞ)
2. 専門用語を減らし、中学生でも分かる言葉にする
プレスリリースを確認する記者は、あなたの専門分野のプロではありません。専門用語を並べ立てたスペック表のようなリリースは、一般人からすると難解すぎて読む気を削いでしまいます。
「要するにどういうことか?」「何がすごいのか?」を、業界外の人や中学生が読んでもイメージできるレベルまで噛み砕いて説明を入れたり、具体的な数字を入れたりするのが、記事化されるコツです。
◯ 良い例
「従来は3日かかっていたステンレスの鏡面仕上げを、わずか半日で完了させる新技術」
✕ 悪い例
「SUS304の切削において、Ra0.1以下の表面粗さを実現し、リードタイムを従来比で…」
3. 画像の質にこだわる
メディアは、文字だけののっぺりとした記事を嫌います。読者の目を引くためには、必ず「インパクトのある写真」をいくつか用意してください。
💡 必要な画像
- メイン画像:リリースの顔となる1枚。タイトルと一緒に記事一覧に並ぶことがあります。
- 情報を補完する画像:内容が専門的になる場合、読者が分かりやすいように情報を補完する画像を入れるとスムーズに読み進めることができます。
プレスリリースの「2次利用戦略」
プレスリリースを配信した後、メディアから取材依頼が来れば大成功ですが、仮にすぐ取材に結びつかなかったとしても失敗ではありません。
作成した公式な文章と画像を、自社の営業活動やマーケティングにフル活用していきましょう。ここでは、2次利用するための戦略を3つご紹介します。
自社サイトへの掲載
配信したプレスリリースの内容は、自社サイトホームページの「お知らせ」や「ブログ」のコンテンツとして掲載しましょう。
ホームページは「最終更新日」が古いまま放置されていると、徐々にネット上の信頼や検索順位が下がっていきます。
プレスリリースの内容を定期的にアップしておくことで、自社サイトしか見ていないユーザーに「常に新しい動きがある、活気のある会社」という印象をもたせることができます。
もしメディアに取り上げられた場合は「Web版〇〇新聞に弊社の取り組みが掲載されました!」とリンク付きで報告すると、更に信頼度が上がります。
営業の提案資料や会社案内への組み込み
プレスリリースの文章は、少し変えるだけで営業ツールに流用できます。
プリントアウトして商談
新規の商談時に「実は先日、こういった新しい設備を入れまして…」とプレスリリースを手渡すだけで、口頭で説明するよりも説得力が格段に増します。
会社案内に「メディア掲載実績」を追加
「日刊工業新聞 掲載」「〇〇ニュース 掲載」といったロゴや実績を会社案内のスライドに入れるだけで、初めて会う顧客からの「値踏みされる時間」をショートカットできます。
メルマガ・SNSでの配信
過去に名刺交換をしたけれど、しばらく連絡を取っていない顧客にいきなり営業メールを送るよりも「ニュースの共有」であれば自然に自社を思い出してもらえます。
- 「【お知らせ】最新の5軸加工機を導入し、生産能力が向上しました」
- 「【新機能】〇〇素材の新しい加工事例を公開しました」
このように、プレスリリースの内容を要約してメルマガで一斉送信しましょう。それをきっかけに、「ちょうど今、その加工ができる会社を探していたんだよ」と、数年越しの案件が動き出すことは、検討期間が長期化する製造業においてよくあるケースです。
公式のX(旧Twitter)やFacebookアカウントがある場合も、必ずURLをシェアして拡散を図りましょう。
関連記事:製造業のSNSは何から始めればいい?無理なくできる運用方法
最後に
「ウチのような下請けには、発表するような華やかなネタはない」という思い込みは、払拭されたのではないでしょうか?
BtoB製造業のプレスリリースは、無理に新製品を持ってくる必要はありません。新しい設備の導入、技術のちょっとした応用、生産数の節目など、あなたが日々取り組んでいる「当たり前の成長」こそが、社会やメディアが求めているニュースのネタになります。
それを定期的に発信することで「この会社はいつも新しいことに挑戦しているな」「しっかりした経営をしている」という信頼を勝ち取ることができます。その信頼は巡り巡って新規顧客からの問合せや優秀な人材獲得という形で還元されていきます。
まずは、直近で導入した設備や、達成した生産実績など、身近なところから「ニュースの種」を探してみてください。
「何から始めればいいか分からない」方へ
「ネタはありそうだけど、記者の目を引く文章を書く自信がない」「ホームページも古いからプレスリリースしても…」というお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度サイバーインテリジェンスにご相談ください。
当社は岐阜県の製造業に特化したWebマーケティング会社で、単なる「文章の代行」ではなく、あなたの現場に眠る「強み」を見つけ出し、どのような切り口で発信すれば最も集客や採用に効くかという全体のWeb戦略をサポートいたします。