
WEBサイトのリニューアルを考えるとき「絶対に失敗したくない」という不安は、どの担当者の方も抱える悩みですよね。
実際に「リニューアル後に検索順位の低下やアクセスが激減してしまった」という他社の失敗談を耳にして、計画がストップしてしまっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、リニューアルによる大幅な検索順位の下落は、ほとんど「事前の準備不足」や「設定漏れ」が原因で起こります。正しい手順で引継ぎを行えば、リニューアルは検索順位やお問い合わせを伸ばせる絶好の機会です。
この記事では、リニューアルで絶対失敗したくない企業様に向けて、「事前準備」「制作時の要件定義」「公開直後の作業」の3つのステップに分けて、検索順位を落とさないために意識しておくべきことをプロの視点で解説します。
※すでにリニューアル済みの方へ
「もうリニューアルを公開してしまって、実際にお問い合わせが減っている…」とお急ぎの場合は、事後対応と原因特定をまとめたこちらの記事をご確認ください。
目次
なぜサイトリニューアルで検索順位は落ちるのか

「リニューアルすると検索順位が落ちる」と聞くと不安になるかもしれませんが、検索エンジン(Googleなど)は、「デザインが新しくなったこと」をマイナス評価しているわけではありません。
順位が下落する理由は、見た目の変更に伴って「サイトの構造」が変わり、これまで得ていた評価が変わってしまうことにあります。具体的には3つの原因があります。
原因1. URLの変更による「評価のリセット」
リニューアルで一番ありがちな失敗がこれです。検索エンジンは、ページごとの評価を「URL(Web上の住所)」に紐づけて記憶しています。
そのため、リニューアルに伴ってURLが変わったにもかかわらず、古いURLから新しいURLへの「転送設定(301リダイレクト)」を行わないと、検索エンジンは、これまで評価していたページが消滅し、全く新しいページができたと勘違いしてしまいます。
結果として、長年積み上げてきた評価が分断され、ゼロからのスタートになってしまうのです。
原因2. アクセスを集めていた「コンテンツの削除・改悪」
リニューアルの際、「昔書いたブログだから」「情報が古いから」といった理由で、過去のブログやコラム記事を丸ごと消してしまう場合があります。
しかし、自社では不要だと思っていた古い記事が、実は検索エンジンから高く評価され、サイト全体のアクセス数を下支えしていることがあります。
サイト全体の流入を支えていた過去のコンテンツを失うことで、サイト全体の評価がガタ落ちしてしまうのです。
原因3. 見た目優先による「内部リンク・タグ構造の崩れ」
デザインの見栄えを優先しすぎた結果、検索エンジンのロボットが情報を読み取りにくいサイト構造になってしまうケースです。
例えば、文字サイズの大小だけで見出しをデザインしてしまい、HTML上の「見出しタグ(h1、h2など)」の順番がバラバラになっていたり、そもそも設定されていなかったり、リンクが検索エンジンにクロールできない形式になっていたり、リンク先を示す情報が不足していたりといった例があります。
見た目は綺麗でも、クローラーに内容が伝わらなければ順位は下がってしまいます。
制作会社が見落としがちな「ちょっとした設定漏れ」
主には上記の3つが原因になることが多いですが、実は「制作会社のちょっとした確認漏れやミス」によって、一時的に順位が落ちてしまうケースも存在します。
- テスト環境の「検索避け(noindex)」の外し忘れ
制作中にGoogleに見つからないようにする設定を外さずに公開してしまい、そもそも検索結果に出ないケースです。 - 評価されていた「タイトル」の変更
デザインの文字数制限に合わせて、制作会社が良かれと思って「これまで評価されていたタイトル」を短く書き換えてしまい、順位が落ちるケースです。 - 画像の圧縮不足による「表示速度」の低下
画質を優先するあまり、画像のデータ容量が重くなり、ページが表示されるまでに時間がかかるようになって評価が下がるケースです。
リニューアル前にやるべきSEOの準備

制作会社へ「サイトを新しくしたい」と相談する前に、まずは今のサイトの現状を正しく理解する必要があります。
これを怠ると、評価されていたページがデザインの都合で大きく書き換えられたり、ページごと消されてしまう悲劇が起こります。
絶対に消してはいけないページを把握
Googleアナリティクス(GA4)やサーチコンソールを開き、2つの軸でページをリストアップしましょう。
アクセスが多いページ
検索から多くのアクセスを集めているサイトへの入口となっているページ。
問合せに繋がっているページ
アクセス数は少なくても「問合せ」や「資料請求」に繋がっている重要なページ。
ドメインとURLは基本的に維持する
リニューアルを機に「会社名が変わったから」「心機一転したいから」とドメインを変えようとするケースがありますが、SEOの観点からは「極力そのまま維持する」のがおすすめです。
ドメインを変えると、検索エンジン(Google)からの評価が変わり、検索順位が大きく変動する可能性があります。ただし、適切な301リダイレクトやGoogleサーチコンソールの「アドレス変更」を行うことで、旧ドメインの評価を新ドメインへ引き継ぐことができます。
しかし、ドメインに限らずURLの構造についても、特段の理由がない限りは変更せずに、そのまま引き継ぐのが安全です。
【例】○○.com|○○.co.jpなどのURLの変更
「残す」「統合」「削除」の仕分け
リストアップした今のページを、新しいサイトへどのように移行するか「仕分け」を行います。すべての古いページを残せばいいわけではなく、「残す」「統合」「削除」の3つの基準で仕分けをしていきます。
「どのページを残し、どのURLを維持するのか」を事前に決めておくことで、手違いによる順位の低下を防ぐことができます。
【統合する】
- 似た内容のページ
- 短い内容のページ
【削除する】
- 今は提供していないサービス
- アクセスが全くないページ
リニューアル公開日に行うSEO|制作会社へ確認

サイトを公開した後、検索エンジンからスムーズに評価されるためにも、公開されたらすぐに確認しておくべき内容をご紹介します。
「検索避け」の解除がされているか
制作中のテスト環境でかけていた「noindex」という検索エンジンに表示されないようにする設定が、本番公開後も外されていないという初歩的なミスがある場合があります。
これが残ったままだと、数日経ってもホームページにアクセスがなかったり、検索結果に表示されないといった事態が起きてしまいます。
【確認手順】
①サイト上で「Windowsキー + U(Windowsの場合)」「Command + Option + U(Macの場合)」でソースコードを表示
②「noindex」という記述がないか確認。記述があった場合は制作会社へ解除の依頼
※ご自身での確認が難しい場合は、制作会社へ電話し「noindexの解除はできているか」を確認することをおすすめします。
新しいサイトマップの送信
検索エンジン(Google)に「サイトが新しくなりましたよ!」と自ら知らせる作業です。Googleサーチコンソールを開き、新しいサイトの構造を示した「XMLサイトマップ」が送信されているか確認しましょう。
これを送信せずに放置していると、Googleが新しいページを見つけるまでに時間がかかり、検索結果に上がるまでの時間が長引いてしまいます。
【確認手順】
①「Googleサーチコンソール」へログイン
②サイドメニューの「サイトマップ」をクリック
③「送信されたサイトマップ」に対象のサイトマップが表示され、ステータスが「成功しました」になっているか確認
※サイトマップが無い場合は、制作会社へ「サイトマップが送信されていない」と相談することをおすすめします。
「301リダイレクト」と「404エラー」の確認
古いURLにアクセスしたとき、正しく新しいページへ自動的に切り替わるかを確認します。ここで、自動的に切り替わらない場合は、お客様にエラー画面が表示され、途中で離脱されてしまっている可能性が考えられます。
アクセス数の減少やリンク切れは、検索順位にも影響するため、URLが変わる場合は必ず「リダイレクトの設定」が行われているか確認をしましょう。
【確認手順】
①古いURLへアクセス
②自動で新しいページが表示されるか確認
※正しいページが表示されない場合、制作会社へ「リダイレクトの設定ができていない」ことを伝えて、直してもらいましょう。
計測タグの稼働とテスト送信
SEOに直接的な影響はありませんが、アクセス解析ツールのタグ「GA4」や「Googleタグマネージャー」などが正しくデータが計測できているかを確認しましょう。
この設定ができていないと、どのページからお問い合わせが獲得できたかや、どのページが見られているかが確認できなくなってしまいます。
【データが取れているかの確認手順】
①GA4へログインする
②サイドメニューの「レポート」→「リアルタイムの概要」をクリック
③GA4を開いたままリニューアルしたサイトを表示する
④10~20秒程度で「表示回数」が増えればOK
※1分以上待っても表示されない場合は、制作会社へ「GA4の計測がうまくできていない」と確認してみましょう。
【お問い合わせを計測できているかの確認手順】
①GA4へログインする
②サイドメニューの「レポート」→「リアルタイムの概要」をクリック
③GA4を開いたまま、リニューアルしたサイトからお問い合わせのテスト送信を行う
④10~20秒程度でイベント名に「お問い合わせ」に関する表記が出ればOK
※1分以上待っても表示されない場合は、制作会社へ「お問い合わせの計測ができていない」と確認をしてみましょう。
リニューアルはゴールではなくスタートライン
無事にリニューアルサイトが公開され、SEOの評価を引き継ぐことができたとしても、そこから放置してしまうと、徐々に順位は下がっていきます。
マーケットは日々新しくなり、競合も立ち止まっているわけではなく、検索上位を目指して対策をしてきます。
新しくなったサイトは、言わば「最新の設備が整った新しい店舗」です。検索順位やお問い合わせを継続的に伸ばしていくためには、ここから最新の情報を発信したり、既存のページをブラッシュアップしたりといったSEO対策が欠かせません。
サイバーインテリジェンスでは、サイト公開後に自社で取り組める実践的なSEO対策やトラブルシューティングについても発信しています。今後の運用をさらに強化していくためにも、ぜひご自身の状況に合わせてご活用ください!
SEOの検索順位が上がらないとき
おすすめのSEOツール14選
SEOで失敗するNG行為
最後に
WEBサイトのリニューアルでSEOの評価を落とさないためには、「デザインを綺麗にすること」以上に、今あるコンテンツの引継ぎと検索エンジンへの配慮が極めて重要です。
今回ご紹介した内容を確認し、公開後も継続的な運用を行っていけば、リニューアルは「順位が下がるリスク」から「お問い合わせを増やすチャンス」へ変えることができます。
制作会社への指示出しや、事前の現状把握に不安がある方へ
「順位を下げたくないから、最初から相談に乗ってほしい」
「自社だけでは、判断がつかない」
もしこのようなお悩みを抱えていらっしゃる場合は、リスクを背負う前に、一度プロの客観的な診断をご活用ください。
サイバーインテリジェンスでは、現在のサイトが抱える課題や、リニューアル時に引き継ぐべき重要なSEO要素を洗い出す「サイト無料診断」を実施しております。
現在のサイト分析から、お問い合わせを最大化するための戦略的なリニューアル設計まで、Webマーケティングの専門家としてサポートさせていただきます。失敗できないリニューアルプロジェクトを成功に導くため、まずはお気軽にご相談ください。

